多くの困難がありながらもなんとか追いつき,踏ん張り、そしてサヨナラ勝ち。シーズンが終わってから「あれが今シーズンのターニングポイント」と言われるかもしれんなあ。
1戦目が台風の影響で中止になり、月末の連戦が12連戦になってしまった。予備日が設定されていないので、これ以上中止になるとクライマックス前の準備期間が不足する恐れがあったが、なんとか試合ができてよかった。阪神園芸さんに感謝やね。
3回に隼太、藤浪のヒットで作ったチャンスに、鳥谷の内野ゴロゲッツー崩れで1点を先制。天敵マイコラスから泥臭く先制点をもぎ取った。
先発藤浪はこの日も制球に苦しんで、毎回の様にピンチを招くも辛うじて踏ん張っていたが、4回2死1・3塁で小林のピッチャーゴロをまさかの1塁悪送球で同点に追いつかれる。
上から投げるときはゆっくりと投げられんタイプのピッチャーなんかな。普通の力で1塁へ投げておけばよかったのに。
その後も藤浪はランナーを出しながらも粘りのピッチングを見せるが、7回2死から坂本に四球を出すと、続く阿部にレフトへライナーでホームランを打たれる。
ここまで要所はしっかりと抑えていたが、ここへきてストレートが甘くなってしまった。疲れが蓄積しているのと、この日も球数が多かったのが原因かな。
終盤の2点差、マイコラス相手では厳しいと感じられた。しかし、その裏打線が執念を見せる。
先頭の福留がヒットで出ると、マイコラスのボークで2塁へ進む。そしてゴメスの右中間ツーベースで1点を返す。
ゴメスがタイムリーを打てたのも嬉しいが、打ってホッとするんではなく、必死の走塁でツーベースにしてくれたのが嬉しかった。
その後、今成がバントでゴメスを3塁へ送り、隼太が初球を距離十分のライトフライにして、ゴメスがタッチアップからホームイン。あっという間に同点に追いついた。
隼太がいい働きをしてくれている。ただ、これから勝ち越しを狙わなアカンところで守備固めを出されるというのがなあ。守りさえよかったらレギュラーなんやけどなあ。
8回は福原がしっかりと抑えてリズムを作ると、その裏先頭の代打良太がラッキーなツーベースで出塁。ここで勝ち越しかと思われたが、鳥谷がバント失敗でランナー入れ替わり。上本がヒットで繋ぐが、マートン併殺でチャンスを潰す。流れがよかっただけに残念なイニング。これでまた試合の流れが少し読売に傾いたような気がした。
9回からは呉昇桓。ヒットと牽制悪送球で無死3塁のピンチを辛うじて踏ん張ると、10回にもランナーを得点圏に置いて村田を打ち取って2イニングを0に抑える。
9回のピンチでは中西Cが「自分で蒔いた種だから三振3つ取れ」と言ったらしい。10回に村田を迎えた場面では和田監督自らがマウンドに行き、村田勝負を指示。どちらも明確な指示やったので、呉昇桓も開き直って投げることが出来たんとちゃうかな。
11回、安藤が3人を完璧なピッチングで封じる。この試合、順番は違えどAFOの3人がよく終盤の4イニングを抑えてくれた。
11回裏、先頭の鳥谷がヒットで出塁。上本が送りバントで1死2塁。まるでいつもの初回のような攻撃パターンでマートンに繋げる。するとマートンが前進守備の左中間を破り、ようやく試合に決着を付けた。
1塁を回り終わったマートンに、はんぱない量の水とコーラの祝福。チームが一丸になっている証拠かな。
終わって見れば阪神の得意の勝ちパターンに引きずり込んでの勝利。ビハインドにされた直後に同点に追いつくとか、呉昇桓が絶対絶命のピンチを切り抜けるとか、勝利への執念が感じられた。
東京ドーム3連敗の鬱憤を少しは晴らすことが出来た。もう1つ勝って、読売の自力優勝を消してやって欲しい。