狩野の引退試合が甲子園のファーム広島戦で行われた。狩野は4番DHでスタメン出場。1軍で1打席で終わるより、ファームでスタメン出場して終えたいという狩野の希望だったらしい。両チームの監督の粋な計らいで、心に残る引退試合になった。
狩野の第3打席。広島はここで江草をワンポイントで起用。江草もこの試合で引退する事を決めていて、元バッテリーの対戦を広島が演出してくれた。この場面で狩野はレフト線にツーベースを放ち、これが最後のヒットとなった。江草にとっても想い出に残る最後の対戦になったことやろう。
9回表2死、掛布監督が選手の交代を告げる。キャッチャー狩野。そして、ピッチャーは今季限りで引退する安藤。
一度は正捕手の座を掴みながら、椎間板ヘルニアとの戦いで諦めざるを得なかった。外野を守り、代打の切り札になっても気持ちは捕手だったと聞いている。
堂林を三振に仕留めて、キャッチャーとして野球人生を終えた。
9回裏の攻撃は1番から。1人出れば狩野まで回る。しかし北條、キャンベルがあえなく凡退してツーアウト。ここで広島バッテリーは陽川を敬遠して、狩野まで打席を回してくれた。広島はファームの優勝がかかった試合なのに、よくぞ協力してくれた。
試合は引分けに終わり、広島のファーム優勝が決まった。広島の優勝胴上げ。そして江草の胴上げが行われた。そして、狩野が江草を阪神ベンチの方に誘い、阪神の選手による江草の胴上げが行われた。
もう狩野の引退試合なのか江草の引退試合なのかわからんような感じ。
ようやく狩野の引退セレモニー。「苦しいときこそ笑顔でやっていきたい」って、苦労人らしい言葉やね。
掛布監督、江草、お子さんからの花束を受け取る狩野。
そして胴上げ。
17年間お疲れさまでした。