長い試合を最後まで見ていたファンへのお礼の一発やったね。特に寒い中、球場で観戦していた人にはいいお土産になったやろね。
試合中盤まではメッセンジャーとロマンの投手戦。1点で勝負が決まる試合になりそうな雰囲気だった。
6回、ミレッジにこの日3本目のヒットを打たれ、バッターは川島。エンドランを読み切って外したものの、ミレッジに盗塁を許し、川島にも粘られた揚げ句に四球で歩かせてしまった。その後、飯原にも四球を与えて満塁とされると、畠山にライトへツーベースを打たれて2点を失う。更にバレンティンも歩かせてしまい再び満塁。そして岩村に痛恨の押し出し四球を与えたところで降板。
ミレッジと川島にペースを乱された。チョロチョロするミレッジにイライラ。どこに投げてもコンコンとカットする川島にイライラ。これでコントロールを乱してしまった。メッセンジャーが崩れるときはいつもこんなんやな。
その裏、先頭の代打日高がヒットを打ち、さあ反撃というところだったが、代打良太がゲッツーに倒れチャンスを潰す。このまま何事も起こらずに試合は終わってしまいそうな雰囲気だった。
しかし、7回先頭の大和がヒットで出塁すると、マートンのスリーベースでようやく1点を返す。続くは福留。せめて犠牲フライを打ってくれと願ってたら、センターバックスクリーンへのホームランが飛び出し、一気に同点に追いついた。
マートンの当たりはあと数センチでホームランになる当たりだった。惜しかったなあと思っていたが、結果としてランナーが残ったことで福留の一発が出たように思う。
この後、試合は膠着状態。というより流れが来ていたのに決めきれずに延長戦に突入。
そして延長12回の裏、西岡、大和の連続ヒットが出るものの鳥谷が倒れてツーアウト。マートンが前の回に代走を送られていたので、打席には俊介。このまま引き分けかと半ば諦めていたが、ここで俊介が意地を見せてレフト前ヒットで繋ぐ。俊介、よう頑張った。
延長12回裏、2死満塁というマンガのようなシチュエーションでバッターは福留。ここで福留の持つ勝負強さが出た。
カウント1−2と追い込まれてからの4球目。外角の球を一閃すると打球は低い弾道でレフトポールに直撃。劇的なサヨナラ満塁ホームラン!
福留の打率はこの試合が終わって.155。コンラッドが打てないと言っても.188なんやから、どんだけ打ててないか。それなのに打点はこの日の荒稼ぎで15となった。率は低いが、この勝負強さは驚異的。かつて新井が打点王を取った時、記録には残るが記憶には残らなかったのと真逆やね。