虎談巷説　阪神タイガース的日常

８回が終わってスコアは０−０。青柳はここまで２安打無失点。一方の大野は一人のランナーも出していない。
打順は下位打線。糸原、梅野が簡単に打ち取られて青柳の打順。ここもピンチヒッターを出す事なく、青柳がそのまま打席に立って凡退。結局９回パーフェクトを許してしまった。
９回裏、ここでサヨナラ負けすると大野の完全試合が成立する。青柳も意地を見せ、１番からの攻撃を三者凡退に取って、完全試合を成立させなかった。

延長に入って、１０回表。１番からの攻撃だったが、近本、中野が打ち取られて、パーフェクトが継続。しかし、ようやくここで佐藤輝が右中間へのツーベースを放って完全試合を阻止した。得点は入らなかったが、ドラマチックなイニングだった。
１０回裏も青柳がそのままマウンドに上がった。ビシエドを打ち取った後、三ツ俣にツーベースを打たれてピンチを招く。木下を歩かせて１塁を埋めるが溝脇のヒットで満塁。最後は石川昂に打たれてサヨナラ負け。
球数はまだ１００球を越えたところだったが、神経を使う試合だったので、球数以上の疲労感があったのだろう。完全試合を免れた安堵感もあったと思う。

大野は準完全試合と言ってもいい内容。１０回の攻撃で大山に４番の仕事をして欲しかったが、大野の気迫に負けたんだろう。
青柳も１０回１失点で３試合連続の完投。これほどの試合をして完投負けならファンは納得している。
これからも０にこだわるピッチングで、チームを引っ張って欲しい。なんであれば、青柳が完全試合を達成してやればいい。それだけの力と精神力を兼ね備えたピッチャーに成長したのだから。