9回裏ツーアウトから佐藤輝がヒットで出塁すると、大山が起死回生の同点ホームラン。痺れる展開だったのに結局敗戦。
投手陣が2点に抑え、打線が土壇場で粘りを見せたと言うのに、延長12回に先頭バッターをエラーで出してしまい、そこから歯車が狂った。競った試合ではエラーが命取りになる事が往々にしてある。流れを掴みきれなかったうえに、エラーをしているからこうなってしまった。
ベンチの用兵にも疑問が残る。
坂本を6回で下げたのは何故なのか。8回ノーアウトから糸原が四球で出て、熊谷が送るが長坂が三振。10回にも判で押したように、まったく同じ流れ。坂本を代えてなければ、ここで代打を出すことも出来た。結果はどうなったかわからないが、少なくとも何も手が打てない状況にはならなかったはず。
青柳は6回2失点で降板。読売が早打ちせずに青柳に球数を投げさせるようにしたのだろう。118球も投げさせられた。それでも、リリーフ陣がそれ以上の点を許さなかったので、読売の作戦は失敗した。
9回表、先頭バッターを中野のエラーで出塁させてしまう。前日、佐藤輝のエラーからダメ押しされたばかり。昨年に比べてエラー数は減っているのだろうが、相変わらず失点に繋がるエラーが目立つ。
結局このエラーで読売に流れを渡してしまった。
アルカンタラが次のバッターに死球を与え、無死1・2塁で上位打線に回してしまった。これもピッチャーのミス。そこからは……
この日の試合は大山の一発で流れを引き寄せて、10回裏に決めておかなければならなかった。選手交代のタイミングとエラーが勝負の綾になった。これを改善しないと最下位脱出は難しい。