藤浪がこれ以上ないというピッチングを繰り広げたというのに、打線の援護が無く負け投手に。藤浪の今季初勝利がかかった試合。勝ち投手になる事によって、藤浪が復活したかもしれなかったのに。
藤浪が7回を4安打1失点に抑える好投を見せた。何より、四死球なしで10奪三振だった事が素晴らしい。合を作る力のあるピッチャーなのだから、ファームで調整させずに、1軍で使い続ければいい。そして、中6日でどんなピッチングをするのか見たい。例え大荒れで負けようが、好投して1点で負けようが、同じ1敗なのだから。
打線は連日の完封負け。小笠原との投手戦に競り負けた試合になった。
打線は主力を欠いて、得点力が低下しているのは事実。この日は打てなくなったロドリゲスに代えて、ロハスを3番に据えた。そのロハスが2安打したものの、打線が繋がらなかった。
藤浪が失点したのは6回。ヒットと送りバントでランナーを2塁に進められ、ワイルドピッチで1死3塁のピンチを迎える。そしてスクイズで1点を失った。
中日首脳陣は、両先発の調子を見て、僅差の試合になると判断したのだと思う。とにかく1点でも先に取った方が有利と考えての作戦だったのだろう。
一方の阪神は4回の無死2・3塁で佐藤輝、陽川、山本が相次いで三振に倒れて、先制のチャンスを逃した。4番の佐藤輝は仕方ないとしても、陽川と山本が揃って三球三振だったのは無策だった。タイムリーが出ないなら、当たりゴーのサインを出して内野ゴロを打たせるとか、動きがあってもよかったのではないか。
1点取られた直後の6回裏の攻撃でも何の策もなく無得点に終わった。先頭の島田がヒットで出塁するが、糸原、ロハスが共に内野ゴロでセカンドフォースアウトになって、得点圏にランナーを進められなかった。中日は1点を取りに行く作戦をきっちりと成功させて1点を奪った.なぜ、まず手堅く同点を狙わなかったのか。普通に攻撃して簡単に点が入るようなら、5連敗もしていない。ここは糸原に送らせて、この日2安打のロハス、佐藤輝に託すべきだったと思う。
中日視点で試合を振り返ると、投手戦でチャンスが少ない中、8番土田のヒットをピッチャーがきっちりと送った。そしてスクイズや内野ゴロで地味に点を取って勝った試合。今の阪神はこういった作戦で点を取る以外に勝てる要素がない。