9回2死ランナーなしから逆転された悔しさを、延長12回2死ランナーなしからのサヨナラ劇で晴らしてくれた。マートン、ありがとう。
1点リードの9回表、呉昇桓は三振2つで簡単に2死を取った。このまま逃げ切って、136球の力投を見せた藤浪に5勝目が入るものと確信していたが、内野安打のランナーを出すと続くバッターに四球をあたえ、西川のスリーベースで逆転されてしまった。
ランナーを出すと焦ってコントロールを乱す事が多いなあ。ここのところ逃げ切りに失敗する事が多いので、更に焦るという悪いスパイラルになってるんかもなあ。
その裏、ゴメスのツーベースなどで1死満塁のチャンスを作り、俊介のショートゴロの間に1点が入り延長にもつれこんだ。
続く田上に期待したんやが、フルカウントになって、歩いて次のバッターに繋げようという気持ちが強すぎたかな。見逃三振に倒れて、ここでサヨナラとはいかなかった。
延長に入ってからは福原、安藤、加藤とリレーし、延長12回最後の1人のところで金田を投入。さっき2死ランナーなしからやられたので慎重に慎重を重ねたんやろね。
金田がこの大事な場面で使われるようになったのはええことやね。
打線は延長入ってからもチャンスを作るが、10回の2死満塁は今成が倒れて無得点、11回の無死1塁は送りバントが出来ずに強攻してゲッツー。
延長12回裏も上本、清水が連続三振で、このまま負けに等しい引き分けで終わるのかと思われた。
ところが、鳥谷が四球を選んで出塁。ゴメスは既に引っ込んでいたので代打良太。ここからあっと言う間のサヨナラ劇。
良太が初球をセンター前に落とすヒットで繋ぐと、マートンも初球を叩いて、これが前進守備を敷いていたセンターの頭を越すタイムリーとなってサヨナラ。たった2球で試合をひっくり返した。
力投しながら勝ち星が付かなかった藤浪やリリーフに失敗した呉は救われたね。そして金田にはプロ初勝利が転がり込んだ。
先発した藤浪は、初回いきなりの連続四球で不安ないっぱいの立ち上がりだったが、大引の送りバントを新井が3塁で刺すと、中田、ミランダから連続三振を奪ってピンチを切り抜けた。
コントロールは荒れていたが、球威は凄かった。荒球だったので日ハム打線は狙い球を絞れんかったんとちゃうか。
5回にランナーを2塁に置いて、西川のスリーベースで1点を失ったものの、その後のピンチも乗り切った。
ピンチのときに粘れるようになってきたのはええことやね。
藤浪は、8回まで投げて被安打4、4四球で1失点。奪三振はプロ入り後最多の13。終盤になってからこの日最速の156キロが出るとか、豪腕ぶりを発揮した。勝たしてやりたかったなあ。
この勝利で交流戦初の連勝。この粘りで残り3試合を戦ってもらいたいね。