この日は上本、北條の1、2番コンビ。北條が1番で結果を出しているのに何で変えたんやと思ってたが、結果的にこの打順が勝利に繋がった。
岩貞が6回まで読売打線を2安打に抑える好投を見せる。しかし、打線の援護がなく、7回に小林誠に一発を浴びて重い試合展開。8回に上本のホームランで同点に追いつくも、9回裏に遼馬がツーベースを打たれて1死2塁の絶対絶命のピンチ。このピンチを福留の2度にわたるファインプレーで切り抜けると、10回表に2死1・2塁のチャンスから、北條、鳥谷の連続タイムリーで勝ち越した。最後はマテオが無難に抑えて連敗をストップした。
福留の2つの神プレーが試合の流れを変えた。
同点で迎えた9回裏。2番手遼馬が中井にフェンス上部を直撃するツーベースを打たれる。ホームランにならずに済んだものの、1死2塁の大ピンチ。正直なところ、サヨナラ負けを覚悟していた。
続く小林誠はライトへの低いライナー。このライト前に落ちそうな打球に福留が猛烈な勢いでチャージを掛けてダイビングキャッチ。これでツーアウト。
バッテリーは堂上を敬遠して長野と勝負。1塁側エキサイティングシート上のファールフライを福留がキャッチし、そのまま観客席に突っ込みながらもボールを離さず、サヨナラを阻止した。
ベテランが体を張って勝利へのこだわりを見せてくれた。他の選手もこのプレーを見て何か感じ取ってくれたと思う。偶然だぞw
10回表、打順は下位。先頭今成が簡単に三振してしまい、先頭バッターを出す事ができなかった。しかし、中谷が四球を選んで出塁すると、大和が送って2死2塁。相手バッテリーは上本との勝負を避け、北條との勝負を選んだ。
ここで北條が1−1からの3球目を捉え、右中間オーバーのツーベース。中谷がホームを踏んで勝ち越し。上本も長躯1塁からホームを狙う。完全にアウトのタイミングだったが、中継に入った中井のバックホームが逸れ、上本もホームイン。更に、代打からそのまま3番に入っていた鳥谷が、3塁線を鋭く破るダメ押しのタイムリーを放った。
北條、鳥谷のタイムリーは山口の決め球のシュートを打ったもの。しっかりと狙い球を絞ってたみたいやね。
送って2死2塁となれば、上本が歩かされるのは承知の上。ここのところ粘り強いバッティングを見せている北條に、ベンチは賭けたんやと思う。ちょっと前まではチャンスに弱かった北條。日々成長してショートのポジションを掴み、バッティングでも信頼されるようになった。
鳥谷は2度目のスタメン落ち以降、初めてのヒット。守備でも10回裏に難しいバウンドのゴロを捌いた。たまたま不振が続いているだけで、ここぞという場面では必要な選手。
上本は1軍に上がってすぐの1番起用に応えた。ファームでの打撃好調をそのままに、起死回生の同点ホームランを含む2安打。守備ではまたやらかしたが、攻走は二重丸の活躍やった。
岩貞が7回を3安打1失点の好投。狭い球場なので、ドームランを1発打たれたのは仕方ない。打たれた相手が小林誠だったのは悔しいけど。
6回、2死から坂本、阿部に連続四球を与えてしまい、また悪い癖が出たかと思っていたが、村田をセカンドゴロに打ち取って事なきを得た。それ以外は安心して見ていられるピッチングだった。勝ち星が付かなかったのが残念やね。
遼馬は同点の9回を任されて気持ちが空回りしたかな。球児が調子を落としているので、ピッチャーのやりくりが大変なんやろなあ。