虎談巷説　阪神タイガース的日常

この日のスタメンは島田のつもりだったのを、練習を見てミエセスに代えたらしい。岡田監督の観察眼が素晴らしい。

デビュー戦のホームラン以降、目立った活躍がないミエセスだが、この日はまさにミエセスデーと言うべきプレー振りだった。
初回、２死満塁のチャンスで３塁線を鋭く破って、走者一掃のタイムリーツーベース。柳と伊藤将との投げ合いになると思っていたのが、一気に３点のリードをつけたことで、楽な試合運びになった。
３回裏、２死１・３塁のピンチでは、福永のライトへの打球に巨体を揺らしてダイビングキャッチして、中日の反撃を阻止した。
６回には来日初のマルチヒットで出塁。送りバントで２塁に進むと、木浪のショートゴロでサードを狙ってヘッドスライディング。惜しくもアウトになったが，アグレッシブなプレーで楽しませてくれた。

ミエセスがどれだけの成績を残すのかは未だ分からないが、いい結果が出ると乗っていくタイプの選手だという事は分かった。これからも言いプレーを見せて欲しい。

伊藤将は序盤の４点のリードを背景に、６回を５安打１失点。球数が多かったのは、調子がそれほどよくなかったのかもしれない。３回のミエセスのスーパープレーで助かった。

８回、浜地が２死から連打を浴びて１・２塁になったものの、村松のレフト前ヒットで」ノイジーが一走細川をサードで刺して無得点で切り抜けた。二走の石川昂がホームイン前にスピードを緩めたので、サードアウトの方が早かった。細川の判断も悪かったが、石川昂は完全なボーンヘッド。こういうのは他山の石にしないとね。

中西太氏が心不全で亡くなられた。
阪神の監督時代の中西さんと言えば、江本の「ベンチがあほやから野球でけへん」事件を思い出す。と言うか、それ以外に印象はない。監督には向いていない人だったのだろう。
関西では土曜日の夕方だったか、パリーグアワーと言って、パリーグ公式戦をＴＶで放送していたので、現役晩年の中西太さんを見た記憶がある。
一番記憶に残っているのはコーチ時代だ。しっかりとしたバッティング理論を確立していたのだと思う。だからこそ、現役時代に怪童中西太と呼ばれるほどの選手になれたし、多くの選手を育てる事ができたのだろう。
心からご冥福をお祈りいたします。