ランナーを溜めてもあと1本がでなかったが、村上の我慢のピッチングと近本、森下のファインプレーでヤクルト打線を抑え込んだ。
K.ケラーが家庭の事情でアメリカに一時帰国した。ここ最近は調子がよさそうだったので、突然の離脱は痛い。ビーズリーも赤ちゃんの顔を見に帰国しているし、当分は先発もリリーフ陣も駒不足の状態になる。
初回、近本が四球で出塁し、中野の送りバントでセカンドに進むと、大山のタイムリーで1点を先制。岡田監督にしては、初回から手堅い作戦に出た。まるで、その後の残塁地獄を予感していたかのようだった。
村上は3回までパーフェクトピッチングだったが、4回先頭の塩見にソロホームランを打たれて同点に追い付かれた。この日はストレートが走っていたのだろうが、あまりにも同じコースのストレートで押しすぎた。
それでも7回まで3安打1失点に抑える好投を見せた。ラストイニングの7回には1死満塁のピンチを迎えるが、ここも代打川端を併殺に打ち取って切り抜けた。
同点で迎えた8回の守り、まるで絶叫系のジェットコースターに乗っているような気分だった。
島本が先頭バッターをヒットで出すと、続く塩見にライトへ大きな当たりを打たれた。一瞬ヤバイと思ったが、なんと森下が背走してジャンプし、フェンスにぶつかりながらもキャッチした。捕ったこともファインプレーなら、2打席目にホームランを打っている塩見に対して、守備位置をすこし深めにしていたのもファインプレーだった。
この後、送りバントでランナーが2塁に進み、山田哲を迎えたところでピッチャー交代。ここで出て来たのはこの日登録されたばかりの岡留。えっ、この場面でという感じだった。岡留が山田哲を歩かせてしまうと、続く村上には及川をぶつけた。及川も再登録されてから初めてのマウンド。意表を突く投手リレーの連続だった。及川が村上を歩かせて2死満塁になると、サンタナに対して馬場を投入。サンタナの打球はセンター左への鋭いライナー。これを近本が体勢を崩しながらもキャッチして、なんとかこのイニングを凌いだ。
8回の裏、木浪がヒットで出塁すると、ピッチャーの打順で代打糸原。前日は代打の代打を送られた糸原だったが、見事にセンターへツーベースを放った。一走木浪が必死の走塁でホームに還って来た。これで勝ち越し。
最後はチームより先に帰阪していた岩崎がしっかりと締めて、このカードの初戦を取った。
8連勝は喜ばしいが、この試合を含めて、ひとつ間違えば負けていた試合が続いている。今は不思議な勝ち運に乗っているように思う。この流れを断ち切らないように、これからも戦って欲しい。