ミスと拙攻のオンパレード。こんな悪いムードを一発でひっくり返してくれた金本はやっぱり凄いわ。4番とはこういうもんやというのを見せつけてくれた。
あの雨の中、9回まで試合をさせてくれた阪神園芸さんにも感謝。
ひどい雨と田んぼのようなグラウンド状態。イニングの合間に入念にグラウンド整備をして、プレー中の中断はなし。そして、最後まで試合が成立。こんなことが出来たのも甲子園と阪神園芸さんの神業があってこそやね。
試合が成立するかどうかも怪しい状況。とりあえず早く点を取って試合を有利に進めたいところだったが、四死球を足掛かりにチャンスをつくるも得点には結びつかない。
そうこうしているうちに4回、スタンリッジが四死球でピンチを招く。先頭の李大浩にストレートの四球を与えると、続くバルディリスに当ててしまい無死1・2塁。川端は注文通りのセカンドゴロ。4−6−3とボールは渡るが、鳥谷の送球が逸れてブラゼルが捕れず。この間にセカンドランナーがホームインして重い1点を取られてしまった。
もう、逆転してくれという気持ち半分、ノーゲームになれという気持ち半分で見ていた。
5回裏、先頭の代打今成が三遊間を破るヒットで出塁。しかし、平野は初球送りバントがベース前で跳ね、直接キャッチャーのミットに入ってキャッチャーゴロゲッツー。平野はファールと思ったのか走らず仕舞い。そのあと柴田にヒットが出るというちぐはぐ。
これでゲームが成立してしまい、後はゲームセットの宣告との戦いになる。
6回、マートンがヒットで出塁。2死になってからブラゼル、檜山が連続四球で満塁のチャンス。雨でボールがすべるのか、関本にもストライクが入らずツーボール。このまま押し出してしまえと思っていたが、3球目の高めの球に手を出して1塁ファールフライに倒れた。
7回、先頭の平野が四球を選らんで出塁すると、バッテリーミスで労せず2塁に進む。そして、柴田は右中間を破るツーベース。よし、これでようやく追いつけると思ったが、平野は打球判断を誤り3塁にストップ。鳥谷はピッチャーゴロでランナー釘付け。
ここで、この日セカンドフライと三振の金本。2ボールからの3球目を叩くと打球はライトポール目指して高く上がる。切れるかと思ったが、そのままライトスタンドに入る逆転スリーラン。
単に3点入ったという一発ではない。チームを救い、チームメイトを救い、阪神園芸さんの必死のグラウンド整備にも応えたホームラン。もう、凄いとしか言いようがない。
近畿地方はこの日梅雨入りしたばかり。でも、この金本のホームランは梅雨明けの雷のように感じた。これでチームのムードが変わって、一気に上昇気流に乗ってくれるような気がする。