西武・球団専務が反対表明「売却はあり得ない」
プロ野球西武の飯田則昭球団専務は26日、西武ホールディングスに筆頭株主の米投資会社サーベラスが球団売却を選択肢とするよう提案したことについて「売却は一切あり得ないし、検討したこともない」と話した。
飯田専務は「社会的公共財としての重みを果たすための球団であり、会社である」と姿勢は一貫していることを強調。選手には野球に集中してほしいとした上で「そういう話は早いタイミングでしようと思っている」と語った。(サンスポ)
開幕が目の前というときにこういう話が出てくるのはとても残念。
しかし、これは単に球団経営がどうのこうのというのと違い、もっと深刻な問題の枝葉。
西武HDの東証1部の再上場を目前にして、売り出し価格をつり上げたいサーベラスが大リストラを要求した。その中には不採算路線の廃止や球団売却というのも含まれているという話。
嫌やね、アメリカの投資会社というのは。
企業は株主のもの。どんどん稼いで株主に還元するのが企業の使命という考え方は嫌いやね。
不採算部門をそこで仕事をしている人もろともぶった切ってしまう乱暴なやり方。従業員がどうなろうとも構わない、株主=投資会社さえ儲かればという論理。公共の事業であってもお構いなし。
それに対して日本では、企業は社会の公器という考え方。従業員、得意先、そしてその人たちの家族を含めて社会を1部を形成している。ある程度成長した企業は、儲かるとか儲からないという以前に、事業を継続する義務がある。それが企業の責任だと考えられてきた。
こういう日本企業のいいところも、グローバル化の影響でだんだん失われて来た。外国資本の流入が増えるに従い、日本型経営ができなくなってきていて、今では大量リストラは当たり前。世の中に派遣やフリーターがどれだけいることか。
今回の西武の問題では、西武HDの経営陣と有識者会議はサーベラスの提案に反対の意向を表明しているが、勝ち目はなさそう。今後どういう展開になって行くんやろ。
せめてライオンズは存続させてというようなレベルではなく、社会的な反発とか住民パワーでなんとかサーベラスの思い通りにさせないようにしないと、今後同じような事が他の企業でも起こりそうな気がする。
公共企業については外国人投資家の出資比率を制限するとか、劣後株に限定するとか、国がそういう手立てを考えんとアカンのとちゃうやろか。