登板を予定していた横山が故障して出来たローテの穴。青柳がこの窮地を救ってくれた。首脳陣も思いきった起用をしたもんやね。吉と出てよかった。
ファームでは守屋が初完投勝利を飾った。若手ピッチャーも超変革の波に乗って来た。
青柳が1軍に上がって来たタイミングから見て、ロングリリーフも出来る中継ぎとしてブルペンに入っていた筈。横山と入れ替わりで登録された秋山が2戦目で先発するものと思っていた。
ところが、その日の予告先発で発表されたのは青柳。秋山の登板間隔が空いていたのを嫌ったのか、それとも右変則フォームの青柳で楽天打線を幻惑するつもりだったのか。理由はわからんが勇気のいる人選やったと思う。ブルペンは序盤から準備していたやろね。
青柳は毎回得点圏にランナーを置く苦しいピッチング。いつ失点してもおかしくなかったので、見ていてヒヤヒヤした。
3回には3連続四死球で1死満塁にしてしまう。4番ウィーラー、5番銀次を迎え、これはもう失点確実。ホームランだけは勘弁して欲しいと思っていた。それが、ウィーラーを外の変化球で三振に打ち取ると、銀次もショートゴロに打ち取って粘りを見せる。
4回2死2塁からオコエにタイムリーを打たれて1点を許すものの、5回を投げきり、勝ち投手の権利を持って降板した。
その後は安藤、高橋、ドリス、球児と繋いで逃げ切って、青柳の初陣を勝利で飾った。
新人右腕の初登板初勝利は村山以来57年振りの快挙。
ピンチの連続だった割には、打たれたヒットは3本だけ。青柳自身が言う「クォータースロー」を楽天打線が捉えきれなかった。
しかし、クリアせなアカン課題も多かった。
先ずはコントロール。ヒットは3本だけだった反面、与えた四死球は5。オープン戦からの課題がまだ残ったままになっている。荒れ球なので的を絞られにくいという利点もあるやろうけど、ひとつ間違えば自滅しかねないし、何より球数が増えて長いイニングを任せられない。
もう1つはクイックやね。2回以降、楽天に盗塁を4つ決められた。原口の送球にも難があるが、これだけ仕掛けられるのは問題やね。
早く課題を克服して、次はもうちょっと安心して見ていられるピッチングをして欲しい。
打つ方では5番レフトで出場した狩野が活躍。リズ対策が見事に的中した。
4回表、福留ツーベース、ゴメス四球で1死1・2塁。ここで狩野がスタメン起用に一発回答。レフトスタンドにライナーで飛び込むホームランを放ち、一気に突き放した。
それまでは2回に無死1・3塁のチャンスを作りながら、原口のゲッツーの間の1点のみ。青柳がいつ失点するかわからなかっただけに、この追加点は大きかった。
残念ながら守備では終盤にタイムリーエラー(記録はツーベース)をしてしまった。普段守り慣れていない事や、腰の不安の事を考えると、これからはDHでええんとちゃうかな。